ニューオリンズ出身のジャズトランペッター、ニコラス・ペイトンの2023年9月26日リリースのアルバム「Drip」をご紹介。
今作はニコラスの過去のオリジナル楽曲からの6曲がリアレンジされ新たにレコーディングされた、R&Bテイスト溢れるとてつもなくカッコいい作品に仕上がっている。
ニコラス・ペイトンといえば、ジャズトランペッターだけでなくコンポーザーやアレンジャーに様々な楽器を演奏したりとマルチに活動しているだけでなく、作家としての顔も持ち合わせる多彩なアーティストというイメージもあるけれど、彼メインのリーダー作となると正統派なジャズを演奏するというイメージが強く、こういうソウルフルな音の新作が出たってことにちょいと驚いた。
初期のイメージがかなり強いってのもあるけれど、ずっと彼の活動を追っていれば納得のサウンドでもある。M5「The Backward Step」ではロバート・クラスパー、M6「Visible Light」ではマイケル・フランクスにパトリース・ラッシェンとこれまでもコラボしてきた名のあるミュージシャンが参加していて、これがまた渋くてイイ。
全然知らない人でもジャズテイストに溢れた今のソウルフルなR&Bとして耳にすんなり入ってくる素敵な音であります。