いつもニューリリース中心で紹介しているので、たまにはこの暑さのなかゆったり涼しい部屋で心地良く聴ける感じの作品をご紹介。
アメリカはテキサスの5人組コーラスグループであるトリステ・ジャネイロが残した唯一のアルバムである1969年リリースの「Meet Triste Janero」をご紹介。
音楽好きな人ならよく知ってると思われるハーモニーが素敵なソフトロックの名盤。
このアルバムを説明するのによく「セルジオ・メンデスの流れを汲んだフォロワーで~」みたいなことが言われているんだが、アントニオ・カルロス・ジョビンとルイス・ボンファの楽曲のカヴァーが含まれていることからそうなってるだけであって、実際のところボッサのエッセンスを感じられるソフトロックというよりはよりポップなソフトロックという印象を受ける楽しいアルバム。
他にもラヴィン・スプーンフル、ヤングブラッズ、ニルソンといった当時の人気アーティストの楽曲カヴァーやバカラック曲等が盛り込まれた企画的な要素がふんだんで、その中でのブラジル系のカヴァーも2曲あったという感じ。
個人的にはソフトロックカヴァーの定番ともいえるバカラックのM3「Walk on By」がとっても好き。数あるこの曲のカヴァーの中でも一番ポップなサウンドとハーモニーがとてもイイ。
あと、アルバムの幕開けなM1「A Beginning Dream」が彼らのオリジナルで、環境音から始まるスキャットとギターが印象的な楽曲となっていて、これがまた、どこかで聴いたことあるような雰囲気ではあるけれどとても良く、サブスク時代の現在では一番の人気曲でもある。
30分程度でサクッと聴ける、最近の流れにも合っている昔のアルバムをたまにはご堪能あれ。