先週、アルゼンチン映画「瞳は静かに」を観た。
1977年、軍事政権時代のアルゼンチン北東部の州都サンタフェ。
やんちゃでイタズラ好きな男の子アンドレス(8歳)は、母の突然の死で、
兄のアルマンドと共に、祖母オルガと父ラウルが住む家で暮らし始める。なぜか母の持ち物を焼き、家まで売ろうとするオルガとラウル、親しげに
近づいて来る謎の男セバスチャン。
好奇心旺盛なアンドレスは、大人たちを観察し、会話を盗み聞きながら、
何が起こっているのかを探ろうとする。
そして、ある夜、部屋の窓から恐ろしい光景を目にするのだが…。
展開的には主人公の子供家族の日常が淡々と進んで行く感じ。その淡々というのも軍事政権下のアルゼンチンということで大人は何かに怯えつつも体裁をとりつくろい、子供は無邪気ながらも大人の事情みたいなものに薄々気付いていく。
ネタバレになるんで詳しくは言わないけど、ラストは主人公のアンドレスが外で一人遊んでいるシーンで終わるのだが、それまでの展開からこのシーンが物凄く恐ろしく感じてしまった。
あとはやっぱり音楽。フォルクローレ的な風景に溶け込む素敵な音とその当時のみんなが口ずさむような大衆歌、どちらも聴いた事があったのもあり、とても良かった。
アルゼンチンについてもっと知りたくなった。