作曲家であらゆる楽器をこなす奇才サム・ゲンデルの2012年から2020年の約9年間に渡り録り貯めていた宅録とライヴ音源をまとめたアーカイブ作品的な2021年2月26日配信先行でリリースされた「Fresh Bread」をご紹介。
この1年で今作が4枚目のアルバムと、ここのところクリエイティビティ爆発なサム・ゲンデル。音だけでなくジャケも自身のデザインよるものだったりとホント何でも出来るというかやってしまったらイイ感じになってしまう奇才である。
この作品、配信以外ではCDやアナログ盤も出るのであるが、マニアが欲しがりそうなカセットテープ3本組もリリースされる。残念ながら、カセットテープは予約で完売しております。
心地良い暗さが満載
今作に限らず、サム・ゲンデルの音楽は基本的に暗い。しかも鬼のように。だがそれが良いというかずっと聴いていられる心地良い暗さ。
じっくり聴いていると色々な音が響いていて「何の楽器・機材?」って探りながら聴くのも楽しく、先日紹介もしたビンテージ楽器で奏でられてた「DRM」でも使われている今では珍しい音源だったり古い楽器なんかの音も聴いてとれる。
そう、このアルバム、暗くて楽しいのである。
「干し芋」とはなんぞや?
上記のspotifyのトラックリストを眺めてもらうと基本的に英語で曲のタイトルが書かれているのだけれど、M32に「干し芋」という曲があって、日本語の分かる人であればこのリストに一つだけ何でこんなタイトルが?ってなる。リリース情報が出た時にもTwitterで話題になってたりもした。
spotifyでは言語設定が日本語になっているとアーティスト名だったり曲タイトルを日本語表記する場合もあるので、そういう流れでなっていると思われることもあるけれど、この「干し芋」は公式でこういうタイトル。
聴いてみると日本っぽい感じがしなくでもない。
他にも日本でのライヴ音源であるM12「Infant Eyes (Live In Japan)」も収録されていたりとサム・ゲンデル全然知らなくてもちょっと聴いてみようかなって思わせる部分もあったりで、暗いアンビエントなエレクトロニカはジワってイイよ!と教えたくなるアルバムでもあります。
サム・ゲンデルは最近のアーティストの中でも新作が出るとどうしても聴きたくなってしまう、とても楽しみにしている1人。
L.A.を拠点に活動する先進的なコンポーザーでありプロデューサー、ギタリスト、サックス奏者と幅広くこなす奇才サム・ゲンデルの前作から半年足らずで登場の2020年10月1日リリースのアルバム「DRM」を ... 続きを見る 以前、アルバムからの先行配信としてご紹介したL.A.を拠点に活動する先進的なコンポーザーでありプロデューサー、ギタリスト、サックス奏者と幅広くこなす奇才サム・ゲンデルのニューアルバム「Satin Do ... 続きを見る
ビンテージ楽器で奏でるエレクトロニカ「Sam Gendel - DRM」
ゆるふわアンビエントでエレクトロニカなJazz「Sam Gendel - Satin Doll」